「ティエリー・トグルドーの憂鬱」


▪️渋谷の街をジーパンのファスナー全開で半日歩いていたと、
家に帰って気づいた昨日  


原題 LA LOI DU MARCHE 2015年 フランス

監督 ステファヌ・ブリゼ 

出演
ヴァンサン・ランドン
カリーヌ・ドゥ・ミルベック
マチュー・シャレール



憂鬱



ティリー・トグルドーは勤めていた工場が閉鎖し、失業して1年半。
職を得るために研修を受け、面接の練習をし、履歴書の書き方を習うが、
なかなか再就職に結びつかない。
アパートのローンは5年残り、一人息子には障害があり介護費用がかかる。

やっとスーパーの警備員になるが、車は壊れ、またもやローンを組むことに。
警備員の仕事を黙々とこなすが、心は蝕まれる。







ドキュメンタリー作品のように、淡々と、
ティリーの就職活動、家庭生活、仕事、を撮る。

元は役職についていた中年男が、
面接の練習で若い男女に批判されたり、スカイプの面接できついこと言われたり。
見てて、私だったら机蹴飛ばして暴言吐いて出て行くな、と思うことも、
じっと耐えて真摯に受け止めるティリーが、哀れで哀れで。

生活費のため、職務に忠実になればなるほどやりきれない現実に、
とうとう耐えられなくなったティリーの気持ちがよくわかるよ。

「シャンボンの背中」「母の身終い」に同じく、セリフでの心情説明はとても少ない。
セリフじゃなくても、画面全体から感じ取れるのっていうのがすごいと思う。


まあ、ね、 あまりにもリアルな事柄の連続なので、息苦しく重苦しく、
ドーーーンと暗ぁい気持ちになりっぱなしで、暗ーーーくなったまま帰ることになり、
楽しい外出も楽しくなくなり、
渋谷ヒカリエのキラキラの商品を見て盛り返そうと思ったら、
すっかり秋物商品に入れ替わり、ネズミ色や茶色の物が多くなり、
夏が終わるかと思うとまたまた暗くなり。。。。。

絶対にデート向けではありませんし、
人生に疲れた中高年が見たら、生きてるのが嫌んなるんじゃないのー?

それでも、この監督の、
人間愛、誠実さ、優しさ、が見える作品作りが大好きだから、
いい作品だとは思いました。

今後も、この監督の映画は見るつもりです。


シナリオが気に入った作品しか出ず
金や生活のために映画に出たことはない、というヴァンサン・ランドン。
あっぱれ!

この人が出てる映画はいいものが多い。私が見た中で一番好きなのが
「シャンボンの背中」。二番目が「母の身終い」
二本とも、本作の監督。


__________________

ところで、結婚してからフランスに住んでいたナタリー・ポートマンが、
フランス人は冷たい、とかフランス社会の通例みたいなものに馴染めなかった、
アメリカに帰って、LAのフレンドリーさが嬉しい。ようなこと言ってて、
以前、誰だったか日本人でフランスに住んでた人がテレビで、
「フランス人は嫌な奴ばかり」と言ってて、
私の知り合いの、フランス人と仕事してた人も
「フランス人の物の言い方が嫌い。汚い街だし」と言ってる。

どうなの?フランス? 行ったことないからわかんない。












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