「ディーパンの闘い」


2015年カンヌ国際映画祭で、
話題の「キャロル」を抑え、パルム・ドールに輝いた。とな
確かに、カンヌ好みの作品でした。私好みでもあった。



原題 DHEEPAN 2015年 フランス

監督 ジャック・オーディアール 

出演
アントニーターサン・ジェスターサン
カレアスワリ・スリニバサン
カラウタヤニ・ヴィナシタンビ

ヴァンサン・ロティエ



ディ^パン



スリランカ内戦で家族を失った他人同士の三人が、
難民申請をしやすくするため、疑似家族として偽の身分証を手に入れる。

船でフランスに渡った元兵士ディーパンは、
アパートの管理人の職を得、偽の妻子と同居する。
子供は学校の外国人クラスに入り、妻も家政婦の仕事をし、
フランス語にも慣れ、徐々に生活のめどが立ってきた頃、
アパートに出入りするギャングたちの抗争が起きる。

自分たちを巻き込む殺し合いに怒るディーパンは、ギャングたちに刃向かう決意をする。







「グラン・トリノ」を思い出すというが、私はそう感じない。
「グラン・トリノ」の頑固ジジイが嫌いだったし、映画がもつ力が段違いだから。
「タクシー・ドライバー」のようだと評価されてるが、私はそう思わない。
「タクシー・ドライバー」の主人公の狂気には同情しないから。


闘い、というが、私には闘いとも、
愛する者のために立ち上がる男の映画とも思えなかった。
そこがこの映画の売り出し方らしいが、
愛する者のために闘うと言うより、押さえつけていた戦争の恐怖と
数年間の殺し合いの習慣(命の危険を感じた動物の本能でもある)が目覚め、
それに突き動かされて行動しただけの男の物語。
戦争体験がその後にもたらす悪影響の恐ろしさを、強く感じた。

監督のインタビュー記事によると、
「疑似家族が本当の家族になっていくラブストーリー」だそうです。


アパートにたむろす売人たちの発砲事件後、
戦争の記憶に苛まれたディーパンが歌う、闘いの歌?のシーンがすごい。
人が受けた戦争の記憶の激しさ恐ろしさ狂気が、セリフじゃなく、
あの歌のシーンだけで充分感じられた。

見応えあり!!


ラスト、浄化を感じたが、私は好きじゃない。



主演アントニーターサン・ジェスターサンは、
16歳〜19歳まで兵士、その後タイに亡命、フランスにたどり着き、
執筆活動で有名になった人だそうです。


スリランカの政治の歴史、全く知りませんでした。
映画のHPに載っています。 

ディーパンの闘い公式サイト




*「俺がギリシャ人なら首をはねられてる」ってセリフ、なんで?どういう政治的民族的意味?
*象のイメージショットは美しかったが、ぶつぶつ恐怖症には辛かった。
*タミル語が母語の三人が、あっという間にフランス語をものにしてるところに驚き。
 なぜ、日本人以外の民族の方が、外国語を習得しやすいんだろう?







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