「特捜部Q 檻の中の女」を読んで


▪️好みのハンサム君でも、胸毛や腕毛の存在を知ったとたんに恐怖と嫌悪にかられ、
好きじゃなくなってしまう びーです▪️



映画はわりと好きだったので、原作を読んでみた。

特捜部Q 檻の中の女 (映画)過去記事



Qorinonaka



著者ユッシ・エーズラ・オールスンのあとがきによると、
父親の仕事の都合で、(父は性科学者=性は人間の存在にとって本質的に重要であり、
性をめぐる「生活の質」の豊かさと充実を探求する実践の学問、応用科学 Wikiによる)
幼い頃から精神病院内職員施設に住んだ経験から、
精神病の人々との人間的な関係性を学び、患者より怖かったのは、
「ある医師が、
毎朝食前に生卵を2個飲むのが恐ろしかった」
そうだ。
⬆︎
これ、なんか、わかる。すごくおぞましくいやらしい行為に思える。
生(性)・力への執着と強い自己愛、排他主義を感じる。
ハンニバル・レクターの精神性を想像してしまう。気持ち悪くて恐ろしい。


作者

作者


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なるほどー
これはドラマ化して見せてもらいたい内容だなー。



登場人物多い。でも、文章は読みやすく、ぐいぐい進んだ。
翻訳者の力も大なんだろうね。

デンマークの政治と警察機関の転換期だった2007年というのが背景にあるのでした。
ここ、詳しく映画に入れてないです。入れたら犯人探しから焦点ずれるもんね。
政治家のいろんなエピソードが出てきます。これも、
あれだけ映画に盛り込んでたら、3時間では収まらないでしょう。
当然映画では、登場人物、かなり減らしてます。しかたがないですね。


あと、映画では美しいシーンだったし好きなシーンなんだけど、
美しくしてはいけなかったんじゃないか?と思ったのが、
少年少女の交通事故の回想シーン。怨念が薄れる。

主人公の人柄は、映画でもあのままだと、観客が嫌うかもしれないから、
嫌われ要素は入れないでよかったと思う。
アシスタントの有能さは、もう少し入れといてもよかったかな?

監禁状態の女性の生理のことが、一箇所だけだけどちゃんと書かれていて安心した。
災害や犯罪で私が真っ先に考えるのが、生理の人、どうするんだろう?
と、赤ん坊のオムツ、どうするんだろう?なのです。


これは原作通りにして欲しかった、というところがある。
ずばり、犯人




特捜部Qシリーズは日本でも全作?翻訳出版されています。
でも、翻訳者が全部違うのはどうなんだろ?

特捜部Q キジ殺し
特捜部Q Pからのメッセージ
特捜部Q カルテ番号64
特捜部Q 知りすぎたマルコ


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*ここからはネタバレなので、
映画を見てない人だけじゃなく、本を読んでない人は読まないでね。
↓↓↓
あれだけの恨みの理由が、交通事故とその後の施設暮らし、里親の虐待では、
いまいち納得できかねた。いや、現実には、
それだけでとことん逆恨みする気持ちはよくわかるし、それに近い事件もありそうだ。
ただ、映画で見るには、もうひとつ弱い気がしたのよね。

読んだらよくわかった。
事故の引き金になったのが、相手の車の少女のふるまいだったからなんだよね。
お互いの車が接触した事故なんだけど、ハンドル操作を誤る原因になったのが、
少女が父親の気を引いてしまったからなんだもん。
こりゃ、執念深い人間なら、長年かけて計画して実行に移すのも無理はない。
私はどうしても、より不幸な方に共感してしまうタチなんでね。

そして、あの男一人であれをやるよりも、原作通り、
家族が協力してやるほうが、恨みの深さがわかるというもの。
あいつのかあちゃんの描写、恐ろしかったが理解できる自分が怖い。


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映画としてどんなによくできた作品でも、
どんなに受賞したり名作と呼ばれたりしても、
やっぱり、やーーーーっぱり、原作小説からは 絶対に、かなり劣るんだな。
だから、比べるべきものじゃないんだ。
あれはあれこれはこれ。
文章の芸術と映像の芸術の、アイディアだけ同じな別物と考えないとね。



*デンマークの引退警察官の生存年数はおどろきの数だ、
という記述が気になった。文脈からすると、引退後早く死ぬ、みたいなんだけど、
それがなぜなのか想像できない。激務すぎて早くくたびれるのか?
引退したら生きる張り合い無くして早く命つきるのか? どういうことだろ?
検索したら、デンマークの就労時間や長期休暇事情によると、
ストレスや疲労が溜まるような働き方はあまりしない様子。
それに比べると警察は重労働で、引退後早死にするってことかなー?

*デンマークのゲイの社会的位置が随分普通な感じでした。
夫婦も出てくるし恋人も出てくるし、
それに驚くのは、シリアから来たイスラム教徒のアシスタントだけだし。
検索したら、世界で最初(1989年)に同性婚を認めた国だそうです。
どうりで!



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