「刺さった男」


ふひゃひゃひゃひゃ 朝からいいもん見た



原題 LA CHISPA DE LA VIDA 2012年 スペイン

監督 アレックス・デ・ラ・イグレシア

原題は、生命の火の粉というような意味らしいが、
この場合邦題のほうがいい気がする。

出演者たちは、監督の作品でおなじみの顔がたくさん。
監督いわく「僕が使うのは信頼している役者のみ」

ホセ・モタ
サルマ・ハエック
ブランカ・ポルティージョ
ファン・ルイス・ガリアルド
フェルナンド・テヘロ
マヌエル・タリャフェ
サンティアゴ・セグーラ
アントニオ・ガリード
カロリーナ・バング







ささっつた


失業中の初老のロベルトは、面接に落ち続け旧友を頼るも拒否され、
最悪の気分を晴らそうと、幸せだった頃の思い出の街カルタへナに行く。
しかし、新婚旅行で訪れたホテルは取り壊され、
ローマ円形劇場遺跡の上に博物館が建てられていた。

遺跡を彷徨ううちにロベルトは高所から転落、
発掘作業用の鉄骨が後頭部に刺さってしまう。

『失業中の男が自殺未遂』と報道され、ロベルトは失業者のシンボルに。

マスコミは ネタに大喜び。
博物館館長は 遺跡を損傷しないことが第一。
博物館警備員は 携帯の写真をマスコミに売る。
政治家は 博物館が話題になり観光客が押し寄せることに期待。
広告業界のエージェントは 高値でこの悲劇を取引できるスポンサーと交渉。
飲料会社は テレビに映るように商品を置く。
職をくれなかった旧友は 世間体のためあわててポストを空ける。

と、大騒ぎになる。


当のご本人は「やった!これをネタに金が入る!やっと家族の役にたてる!」


深刻にロベルトの命を心配するのは妻子だけ。








ロベルトとぼんくら警備員が、
「映画になったら僕の役は誰がいいかなー ブラッド・ピットかジョージ・クルーニー」
「クルーニーは老けすぎだろ」な〜んて、刺さったまんまで会話してます。



とても好みの映画。

<人の不幸は蜜の味>な視聴者心理と、<人の不幸はビジネスチャンス>な作り手側。
これ、現実。 これ、常識。

「チリの鉱山夫たちは生還したから忘れられた。
死んだら伝説になる。200万(ユーロ?)だ!」なんてね、
真面目に見てしまったら不謹慎なんだけど、
終始ニヤニヤ笑える素敵なユーモアセンス。
こういう笑いが大好きな不謹慎な私です。

物足りなかったのは、家族の愛が本物ってとこ。
ここまでいじってくれたなら、妻も子も黒い胸算用をしてる設定が見たかったよ。
そこが、好みの映画であるけれど、好きな映画にはならない理由。
それに、せっかく夫が、命がけで妻子に金残してやろうとしたのに、
台無しにするなんてさぁ。あたしが夫なら妻を怒るよ!
犯罪犯すわけじゃなし、倫理や良心より子供の教育費を優先せんか!ってね。

娘バルバラ役Nerea Camacho 息子ロレンツォ役Eduardo Casanova
ともに美しく、とにかくスペイン系イタリア系の若い男女の美しさには、
ため息が出ます、一時停止して眺めます。




イグレシアの作品、ホラーコメディー系に比べると、
このタイプの作品ならもっと見たいな。
「みんなのしあわせ」って作品なんかも、
これに近いブラックドタバタコメディっぽいな。


__________________________

ロベルトが車でかけるカセットテープ!の曲は、
AC/DC「地獄のハイウェイ」ときた。










関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント