「懲罰大陸★USA」


レディースディでも女性率超低くて いたたまれない気持ちの鑑賞


原題 PUNISHMENT PARK 1971年 アメリカ

監督 ピーター・ワトキンズ 

監督の意図はこうだったそうです。⇩
・人々に問題意識や関心を持ってもらい、ポジティヴで活発な議論を促すこと

でも、活発な議論どころか、アメリカでは徹底的に糾弾され葬られたようですね。


出演者はほぼ無名
パトリック・ボランド
ケント・フォアマン
カーメン・アルジェンツィアノ
ルーク・ジョンソン
キャサリン・クイットナー
スコット・ターナー


USA.jpg




ニクソン大統領は、ベトナム反戦運動とともに、
政府に刃向かう思想が広がることへの危機感に、新しい法を発令。
証拠も令状も無しで、お上が危険分子と思った人物をばんばん逮捕できるため、
収容施設はパンク状態。
そこで、カリフォルニア州の砂漠地帯を”懲罰公園”(パニッシュメント・パーク)とし、
刑務所に行くか公園に行くかを、容疑者本人(若者ばかり)に決めさせることにした。
この公園で行われていることは外にもれない(皆殺しだから)ので、
実態を知らない若者たちは全員、長期に刑務所に入れられるよりはと、
公園行きを希望する。

この公園、警官と兵士の訓練場という名目だが、実質 政治犯と思想犯の処刑場。

公園に連行された若者たちは、
<3日のうちに、100㎞くらい先に立ててあるアメリカ国旗のところに、
徒歩で行ければ放免。反抗したりルートをそれたら拘束するぞ。
警官に暴力ふるったら容赦しないぞ。>

と、砂漠に解き放たれる。








逮捕された思想犯たちの裁判と、懲罰公園の様子を、
テレビクルーが撮影する。という形で映画は作られています。

時々カメラマンが、
裁く側のおっさんおばはんや、公園の警察官や、公園の若者たちにインタビューします。
中立よりの立場だったカメラマンが、途中から、政府のあまりの蛮行に憤り、
「暴いてやる!全部放送してやる!ヨーロッパでも放送してやる!」と叫びだします。


この作品の構成が上手いのは、
裁判にかけられてる若者たちの行く末がどうなるか、
徐々にわかってくるようになっているところです。
観ているほうは、公園に行ったらこんなことになるってわかってるから、
本人たちが知らずに公園行きを望むシーンに、
ぞぞぞぞーーーっと恐ろしさが湧き上がります。
役者たちもとんでもなくリアルな表情リアルな言葉、
これは名演技と言えるのではないでしょうか。

若者たち、懲罰委員会 
双方のセリフ、とてもよく練られていると感じました。
実際、あの時代、いろんな場面でこのような争論があったはずだし、
(今もそうだけど)良心的兵役拒否とか言論の自由とか人権とか民主主義とか、
どれだけ年月がたとうが、人間はいつも争ってる。
人間というか、世の中を牛耳る権力側と庶民側の争論。

私自身のさめた心で言えば、権力側に勝てる日はこない。
あいつらのずるさと賢さと資本力は、庶民の正論を簡単に踏みにじれる。
ですがね。。。



それにしても、
いやあ〜、怖い・・・・・です


擬似とは思えないリアルさに、だんだん、
ほんとにこんなことあったんじゃないかと思えてくる。
ある程度はあったんだろ
人種犯罪とか、アカ狩りとか、日系人収容所とか、
お上がよしとしないものは排除するっていう、映画と同じ考えからだもんね。


今はネット監視がとんでもないことになってるようだけど、
懲罰公園と違って、日々の生活で害を自覚できないだけで、
公園よりおっとろしいことになってんじゃないか?アメリカ


クレジットで出る、出演役者がその後犯罪を犯したという文章、
本当なのかな?調べてみる。



*監督の前作「TheWarGame」も疑似ドキュメンタリー作品なのに、
アカデミー賞・長編ドキュメンタリー賞を受賞。そのわけは、
<英国本土にソ連の核ミサイルが落とされた>という設定だからじゃないの?
と勘ぐる私。アメリカを愚弄する内容は許せんが、
ソ連を悪者にしたもんなら認めちゃう、ってね?



新宿シネマカリテでは、最近じゃあ一押しの怖い映画
「ババドック~暗闇の魔物~」が、
10/3〜 500円で上映になるのです。素晴らしい



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