「グランド・ジョー」


ニコラス・ケイジが出ているというだけで出演作を避け気味です。
二流映画の匂いがしてしまいます。いくつかの作品は好きなんだけど・・・


原題 JOE 2013年 アメリカ こんないい映画が未公開

監督 デヴィッド・ゴードン・グリーン 
大好き未公開映画「セルフィッシュ・サマー」の監督だった。
ほとんどが未公開、「コンプライアンス 服従の心理」のみ日本公開済み?
ラリー・ブラウンという作家の小説が原作ですが、翻訳本ないのかな?
作家のドキュメンタリーを撮った監督が、映画化した。


出演
ニコラス・ケイジ
タイ・シェリダン
ゲイリー・プールター
ロニー・ジーン・ブレヴィンズ
エイドリアン・ミシュラー

「ツリー・オブ・ライフ」「MUD」で素晴らしかった子役が、
立派に大きくなってて嬉しい

アル中の父親役の男は、監督の家の近くにいたホームレス。
撮影の数か月後にテキサスのホームレスキャンプで死亡。
撮影当時53?ものすごい老けかた。生活が外見に現れてたんだなぁ。。。。

ほとんどの出演者が、普通の人たちだそうです。
名優のみが醸し出す味のある保安官さえ、監督の隣人だとか。




JOE.jpg



枯れた木しか伐採してはいけないため、
枯れかけた森の木に毒液を入れて早く枯れさせる仕事。
そんな仕事の親方ジョーは、元受刑者。
アル中の暴力オヤジに殴られ、母親と妹を守る15際のゲリー。

ジョーに雇われたゲリーは、生活費と車を買うため懸命に働くが、
オヤジはその金を巻き上げる。あげく、娘を売る。

ヤクザ者がジョーを狙い、ゲリーを狙う。









あ〜。。。この感覚、この、
『人生なんてクソ、毎日が苦悩の連続、土地と家系に脈々と受け継がれる不幸』
の感覚、「ウィンターズ・ボーン」を思い出した。
印象的だった、南部と言われる土地が舞台の映画には、
「これ、現代??現代のアメリカ?」と目を疑うような描写がある。
倫理観というか、ここ以外にはあり得ないここだけの常識みたいなもの、独特の空気。
同じアメリカでも同じ英語でも、言葉も違う。

特に
湿地帯、沼地のいかがわしい悪のムード満載だった
「ペーパーボーイ 真夏の引力」は、スプラッタ映画よりグロテスク。

「夢はかなう!」のアメリカンドリームなんて、
まったく別の星のことのように思える。


どーーーーしようもなくがんじがらめの人生から逃れようとする若者と、
どーーーしようもない人生でも、自分にできることに身を捧げた中年男。


厳しい日々をおくる子供が、その後を強く生きられるようになるかどうか、
一番の鍵は、信頼できる大人が一人でもいること、だそうです。

その意味では、この映画はとても嬉しい映画です。


ラストの曲の歌詞に泣く
「FOR ANYONE'S SAKE」ライアン・ビンガム
 
 何があろうと人は生き続ける わずかな稼ぎもない貧しい人生
 何の値打ちもない過去の日々 昨日の悲しみを酒で紛らわすだけ
 だけど頭に浮かぶ苦い思い出 それは心や顔に染み付いている
 過ちなんか忘れるがいい 誰かのためにしがみつく過去はない
 愛する人の記憶は闇に消えていく 夜の涙とともに色あせていく
 おれに用があるのはおまわりだけ 恐れがあるのは生きてる証



 


今年見た映画の中で ベスト5に入っちゃうかも。


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グリーン監督の映画はいつも配役が良くて、
無名の役者を主役にし成功させたり、
有名俳優を使ってても、スターの内側の人間性を引き出すのがうまい。




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