「冥闇」



これで、ギリアン・フリンの作品は全部読んだ。

全部に共通しているのは、

・舞台はすべて中西部の寂れた町

・アメリカの経済が破綻した時代色が濃い

・精神的に脆く実生活の術に疎く、
 あまりにも頼りない母親


・盗癖/自傷/嘘つき/
 執念深く嫉妬深く逆恨みしやすい女性たち


・子供時代の闇から抜け出られない女性たち

・生まれ故郷を疎んでいる女性たち

・ペットはいても、愛情のかけらも感じられない




「冥闇」Dark Places

めいあん


〜ストーリー〜

7歳の時、兄に母親と姉二人を殺されたリビー。
母の姉に引き取られ、自活してから30すぎまで、
リビーを気の毒に思う人々からの寄付金を切り崩して生活してきた。

金が底をついてきた頃犯罪マニアからの連絡を受け、
リビーは、兄を冤罪と信じる集団の集会に行く。
事件に関することを話し、とっくに行方不明になってた父親や兄に会い、
真相を探ることに協力すれば、報酬が手に入る。
リビーは、意識から追い出そうともがき蓋をしていた事件に関わっていく。

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実に嫌な女である主人公です。

嫌な人間なのに気持ちが同化してしまうのは、
人間にある(女にある)、隠しておきたい醜い部分が、私に共通するからです。
私に共通するだけですか?他の皆様にもありますか?
この本を読んだ人たちに聞いてみたい。

私は自分を、子供の頃からこういうやつだと自覚しているので、
「生きててすみません」姿勢で生きている。
だから、学校、職場、娯楽施設、どこにいても、
友達、知り合い、親族、誰といても、いつも居心地が悪く「すみません」姿勢。


さてさて、一家惨殺事件の真実は、あまり好みではなかった。
「KIZU傷」での真犯人がよかったので、
「冥闇」で、あのような他人が絡んでくるのがあまり好きじゃない。

でも、真相を探る過程は、他作品に同じく面白かった。




この小説でとてもよかったのは、
思春期の男の子の心理、行動描写の見事さ。

これはやはり、ギリアンが息子を産んだからでしょうね。

男の子が男性ホルモンにより脳を支配され、
思考と行動がおかしくなってしまうのは、しみじみお気の毒。
ホルモンのせいだよー、気にすることないよー、と親が言ったって、
親の言うことなんかクソだと思ってるから聞く耳持たないし、
つるむのは同じ男子だから、おかしさがエスカレートもするわな。


「ゴーン・ガール」「KIZU 傷」は、女を深く
「冥闇」は男を深く、考えさせてくれました。

あ。いつものように「冥闇」も女、深いけどね。




⭐️ギリアンのあとがき
「いつか母親が悪者でない、死なない小説を書きたい。ママに報いるために」




映画「ダーク・プレイス」Dark Places

うーーーん、シャーリーズはあまりにもリビーっぽくない。。。
リビーはもっと、平凡な顔で背が低くて暗い表情で・・・・
それにもっと若くなきゃさあ
なんか、全体的にキャステイング、小説より歳とりすぎの俳優ばかり。
なんだよ、これ


こりゃ、見たくないなぁああああ
設定を北欧にでもして、あっちの空気感で作ってほしいなぁ




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三作読んでますます強くなる作者への疑問

ちょっとギリアン、
ほんとにあなた 幸せな子供時代だったの?
ほんとにあなた 両親にも夫にも不満ないの?
ほんとにあなた 幸せなの?



「ゴーン・ガール」同様、映画化にあたり脚色したギリアンのインタビュー
なんて言ってんの?










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