「スーサイド・ショップ」


■美容院に行く日の朝って、髪の毛洗うべきかどうか悩む。
洗わずに外出するのも嫌だし、どうせすぐ洗われるし、どうしよ びーです■



公開当時、すごく観たかった作品。「髪結いの亭主」パトリス・ルコント監督。
この人の作品は大人なエロチックがあって、あんまり好きじゃなかった。


原作「ようこそ、自殺用品店へ」著ジャン・トゥーレ


よう


原題 Le magasin des suicides 2012年 
   フランス/ベルギー/カナダ




すー



真っ暗な世の中 人々は人生に絶望している
しかし政府は「自殺禁止令」を出し、自殺者の遺族に罰金が可せられる。
遺族がいなければ死ぬのもいいが、失敗するのは嫌だ、確実に死にたい、
そんな人達の救いのお店、「自殺用品店」

経営はトラヴィシュ家
三代続く自慢のお店。跡取りには、娘も息子もいる。
トラヴィシュ家らしく、子供たちも絶望した暗い顔。

そこに産まれた三番目の子は、産まれた時から笑顔。両親はびっくりがっかり。
この子は、暗い世界が悲しくてなんとかして明るい世の中に変えようとする。

◎ミュージカル仕立てになってます。






*ネタバレ含みます**
ブラックユーモアが楽しく、ワクワクしながら見ていたが、
このままブラック路線で皮肉な終り方をするのかと思ってたら、
うーーーんん、 アメリカブロードウェイ劇か?
と勘違いするようなハッピーエンド。
ちょっと待ってよ、これ、フランスものでしょ??
もっひねった終わりかたしてよ。とすっきりできず。
原作通りならしかたがない。

登場人物の名前がいいね、
パパ=ミシマ(完全にあの三島です。日本刀振り回してます)

で、他の名前も有名な自殺者の名前のはず、と調べてみた。

ママ=ルクレスは、
   ティトゥス・ルクレティウス・カルスという、詩人・哲学者のようです。
<説明の付かない自然現象を見て恐怖を感じ、そこに神々の干渉を見ることから人間の不幸が始まったと論じ、死によってすべては消滅するとの立場から、死後の罰への恐怖から人間を解き放とうとした。>Wikから抜粋
この思想、めちゃ私好み!いいねいいね

ちょっと読んでみたいな

もの


長男=ヴァンサンは、ゴッホのフランス語読みなんだそうです。
長女=マリリンは、当然、他殺説自殺説あるマリリン・モンローよね。
次男=アランは、アラン・チューリングかなー?数学だの暗号だの計算機だのの研究者。
   1952年、ゲイで有罪になり女性ホルモン打たれて仕事も奪われ、
   スパイ疑惑をかけられ、リンゴを齧って自殺。(青酸カリ入れた?)
   →これがアップル社のあのマークになったんだよとの噂も



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監督が創作したミュージカル部分の歌詞が巧い。
監督本人は、希望が見える歌詞のほうに思いをこめたようだが、
私は断然前半の歌詞に嬉々とした。
あんまりいいんで、歌詞を書き出すことにします。
しゃれっけたっぷり 皮肉たっぷり 楽しいお歌です。


絶望の危機に陥ったら いさぎよく死ぬのが得策
 賢明にそして大胆に さあ、今すぐ自殺に乾杯!
 怖がらずにどうぞ 夜の8時まで営業 全品ピカピカすべて本物
 あなたの死が当店の喜び 踏み切る勇気がないなら ぜひお問い合わせを
 喜んでお手伝いします あなたが天国に旅立てるように

 極楽へ行ったなら 悩みはすべて消えるはず
 何をやっても許される でもツケはお断り
 最高の品揃え 猛毒の種類は300! もちろん、首つり用の縄も
 彼女のお気に入り 想像するだけでドキドキしちゃう 

 品質には自信が 簡単に死ねますよ
 お客様の信用が第一 死ねなかった場合は返金します
 街の皆様の強い味方 抱える事情は様々ですが すべて忘れてお眠りに
 さあ 人生にお別れを


ふはははは
ツケはお断り(^^!)

ところで、マリリン姉ちゃんのヌードに結構ドキドキしちゃったよ。

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☆後半に出て来る曲の歌詞は、素直に明るくなってる。
使いつくされてる『夢はかなう』という文句は、監督の解釈によると
「可能性を信じること。現実の暗さや陰気な部分に目をつぶらず、
理解して乗り越えるべき」

この考えかたの、「夢はかなう」なら好き。





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