「偽りの人生」


邦題、嫌いじゃない。べタすぎる気もするが、
「これは違う、私には他に別の生き方があるはずだ」
と頭の片隅に思いながら、
なじんだ生活を壊さず生きてる人はたくさんいるはずだから。

監督アナ・ピーターバーグが脚本も執筆。
TVでの監督映画での助監督などを経て、長編映画デビュー作。
アルゼンチンで幼少期をすごしたヴィゴが惚れ込み、
共同製作者となった。



原題 Todos tenemos un plan 2012年
   アルゼンチン/スペイン/ドイツ

出演
ヴィゴ・モーテンセン
ソレダ・ビジャミル
ダニエル・ファネゴ
ハビエル・ゴディーノ
ソフィア・ガラ・カスティリオーネ


とてもとても魂に刺さったアルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」
のイレーネ役女優さんが出てて嬉しい。



いつわり



穏やかな養蜂シーンに始まるが、女王蜂を指で潰し殺すところに、
先に待っている不遜を予感させて不安に。
そして怪しげな男の殺人行動・・・

一転、赤ん坊と中年夫婦のふれあいがあり、
子供のいない夫婦が養子をとろうとしていることがわかる。
しかし、夫は本音を言う。「養子はいらない」
「独りで子供を持てばいいだろう」
夫婦の心は一緒だと信じていた妻はショックを受ける。


夫と養蜂家の男は一卵性双生児。
生まれ育った島を出た弟は、都会で医者になり結婚した。
ある日、妻の留守中島から兄が訪ねてくる。
「俺はガンだ。銃か薬で殺してくれ」







医者の弟の行動は、一見唐突すぎて理解不能に見えるかもしtれない。
だが、セリフではなく、視線や表情で、この弟が、
これまでの人生に常に憤りを感じ、嫌気がさしていたことは想像できる。

*仕事と結婚生活への不満* 

・勤務中の病院での、子供達のはしゃぎ声に向けた視線
・妻が養子にうきうきしているのに大事な書類をとらなかったこと
・妻は二人で準備したと思い、夫は君が勝手にやったと言う
(もう飽きている女である妻に、付き合うだけでもうんざりなのに、
そのうえ他人の遺伝子を育てるなんてまっぴらなわけよね)


*兄と、過去の自分への不満*

・兄にとった行動(ネタバレになるから書けないけど)
・兄になりすまし、強い無頼漢を装うこと
・子供の頃の虐められた記憶の表現


ひじょーに共感できる。

だいたい、男兄弟なんてぇものは、動物の本能として
産まれた時からライバル。同じ群れにいてはいけないもの。
弱い兄弟を押しのけて乳を飲み、自分の足を引っ張りそうなら追い出す。


誰がいい悪いの映画じゃない。
人って複雑 人って不器用 人って悲しい そんな映画



悲惨な出来事の映画なのに、とても詩的で美しい。

監督の感性でしょうね。



ベビー役の女優の、
弱い草食動物みたいで、実は強い者にうまく取り入り生き抜く風情、
顔つき体つきが適役。







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