「ペーパー・ボーイ真夏の引力」


このサブタイトル、嫌いじゃない。
夏の強烈な暑さが、人の理性を狂わせ人生を狂わせる様を的確に表してる。
映画そのものも非常に不愉快な引力に充ち満ちている。

一回じゃおさまらないな、この映画については

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


原題 The Paperboy 2012年 アメリカ


監督リー・ダニエルズは「プレシャス」の、
「大統領の執事の涙」の人。
おやじにひどい目に合わされた子供が、
20歳で社長、会社売却後に製作会社を作った。

脚本も書いた原作者は、
ジャーナリスト時代恨みを買い暴行を受け重傷、
回復後作家に転身。

そんな二人が組んだ映画は、おぞましく陰湿でいやらしくてぬかるんでる


出演
ザック・エフロン→若者の鬱屈がいとおしい
ニコール・キッドマン→いかれたヤリマ◯若作り40女を怪演
マシュー・マコノヒー→エリートのふりした縛られヌードのどうしようもなさ
ジョン・キューザック→一目でわかる狂った野蛮人怪演

デビッド・オイェロウォ
スコット・グレン
メイシー・グレイ
ネッド・ベラミー
ニーラ・ゴードン


manatu


1969年の夏の事件について、インタビューされる黒人女性アニタ。
メイドとして働いていた家の、思い出を語るナレーションで構成。


次男ジャック
大学で水泳選手として将来が期待されていたが、
若気のいたりでの悪戯で退学処分に。
実家で父親の新聞社を手伝う。

長男ウォード
マイアミで新聞記者として働いている。
公民権問題、えん罪を主に書くため、有名人。
地元で置きた保安官刺殺事件の犯人のえん罪を疑う。

父WW
田舎町の新聞屋。女くせが悪く、妻はとうに出て行き、
何人目かの愛人である部下の女性と結婚。


 悪徳保安官を殺したとされ、服役中の男のえん罪を信じる
新聞記者が、町を、弟を、プリズン・グルーピーな女を巻き込んで、
ぐっちゃぐちゃな混迷を招く。そんな内容。
ちょっぴり、奥手な男の子のグローイン・アップも含む。そんな映画。






兄弟は二人共、女性との関係をうまく結べない。
(兄はマゾのゲイ)これは、子供の頃、母親が出て行った影響のはず。
特に弟は、海・水に入るシーンが多いので、子宮回帰が想像される。

となると、
囚人との文通で喜びを感じるシャーロットは、描かれてはいないが、
父親との関係に問題があることを連想してしまう。

60年代後半の、救いようもなく荒んだどん底貧乏白人階級が、
ずぶずぶと恐ろしげな沼地でまるで獣の群れのごとく、
力を誇示する一匹のオスと、腰布だけの女、子供、で隠れ住む。
金を得る手段は沼に住むワニの皮はぎ。金持ちゴルフ場の芝生盗み。

アイスクリームを食べるのが、こんなに禍々しいって他にある?
あそこはすごい名シーンだと思う。
ニコール・キッドマンのキャリアで、生涯の語りぐさになるだろう、
刑務所でのあのえぐいシーンより、私には内蔵に食い込んだ。


全体に漂う、べとべと汗ばんだ人間の体液と体臭に寒気。
沼地の泥の臭いと、ひそむワニやヘビや虫への恐怖に寒気。

過酷な環境で生きざるをえなかったため、
荒廃し無神経になり荒くれ病んだ人間と、
社会人としてまともな活動、生活ができているのに、
内面だけが腐って病んでしまう人間。

そしてそれが『性行動』に現れていくという生き物の業。

人間に一番寒気がしたな。


映画館でこれを観ていたら、
ものすごく嫌な気持ちになって帰っただろうから、
映画館に行かなくて良かった、と思った。
だけど、おすすめしたい作品ではある。


*原作に比べ、かなり脚色(変更)されているようです。


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ザックが「エレンの部屋」に出た時言ってた。
ニコールはアドリブを入れるのが好きで、
ダンスのシーンは「踊りましょ」とニコールがさらっと誘い、
いいシーンができた。とのこと。





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