「蠅の王」


なぜこれほどこの物語が、長年取りあげられるのか?

私が子供の頃から、このタイトルの小説、映画、
それに対する雑誌の記事やTVで、大勢の意見を見聞きした。
タイトルの宗教的意味合いとなぜか感じる禍々しさ。
そこが人をひきつけるのか?

私はいつも、

「蠅の王」と聞く度「件(くだん)の母」

を思い浮かべてしまう。(小松左京の短編小説)

なんだろ?これ? 理解できないものへの好奇心と恐怖と
ちょっと性的な興奮・・・



原作はウィリアム・ゴールディング

蠅


本も読んだし、最初の映画化された作品も見た。
ほとんど覚えてないけど、すごく嫌な気持ちの記憶。
うしろめたいような恥ずかしいような、過去の罪への後悔と恥を感じるような。




原題 Lord of the Flies 1990 イギリス


出演
バルサザール・ゲティ  ドラマで活躍
・なんとまあ、ゲティ財団の子
クリス・フュール
ダニュエル・ピポリー
バジェット・デイル
ゲイリー・ルール
アンドリュー・タフト
エドワード・タフト
マイケル・グリーン


1990.jpg



血を吐き沈んでいく男
男の髪の毛を掴み海上に運ぶ子供
制服姿

ここで、あー、事故で落ちた飛行機からの生還者なんだな、とわかる。
なんの制服かは、セリフで「陸軍士官学校」とわかる。
それにしても幼い男の子達。小学校の低学年から、せいぜい中学1年というところ。

*もともと小説が、近未来の戦争中の疎開用飛行機だったが、
 映画に近未来感はまるで無く、どちらかというと昔に思える。

たった一人の大人であるパイロットは、意識不明の重体。
最初は、うるさい親も教師もいない、
やりたい放題の自由を楽しんでいた子供達だが、
徐々に反目し合いグループ分かれに。

洞穴の中にいたという怪物の正体は誰も確かめず、
「怪物だ」の言葉と想像だけが力を持ち始める。





この作品を、
『ほおらね、子供ってやつぁ、大人の教育的指導がないと、
本能のまま行動する、野生動物になっちまうんだよ』
と、大人に都合のいい単純な見方をしちゃいけないと思う。

もっと複雑な、人間って生き物の心理(脳の反応)と、
人間(動物)が持つ、生存本能から来る反射行動(脳の影響)と、
大自然ってものにはどうしたってかなわない人間の非力さと、
いろんなものをごちゃ混ぜにして、人ってなに?と考えたい。
この場合、子供と言えどオスなんだから、人というより、
動物のオスについての考察になるな。


映画見ながらずーっと思ってた。
女の子ならこうはならないぞ!と。


蠅がたかった野豚の頭部を蠅の王と称し、
少年達の無人島生活に、重い影響を及ぼすのがポイントのはず。
どうも映画だと、せっかくの蠅の王の存在の重要さが、あまり感じられない。
狩猟組のリーダーの精神状態ばかりに目がいってしまう。

もっとどんよりと、暗くイヤラシく幻惑の映像にしてほしかった。

子供たちの、特に、二人のリーダーの力演に拍手。

★バルサザール・ゲティですが、巨万の富一族にいて、
 ありあまる金を麻薬に使った祖父も祖母もヤク中、
 父親は身代金目当てで誘拐された時、片耳を切り落とされた&ヤク中で、
 2011年に死亡。俳優として地道に生きているのでしょうか。
 (不倫はしてるけど)
 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


1963年度の映画

やはり、モノクロのほうが想像力に訴えられて、数倍怖いし、
背景にある戦争の部分をちゃんと描いてるのね。





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