「とらわれて夏」


この邦題がね、甘っちょろいメロドラマだったら厭だなー、、、
と、スルーしそうになってたのですが、
ケイト・ウインスレッド主演だし、

サンキュー・スモーキング/JUNO/マイレージ・マイライフ

のジェイソン・ライトマン監督だし、と観る事にしました。

ほんとのところ、「アクト・オブ・キリング」観るつもりで
新宿シネマカリテに出かけたら、二時間前ですでに完売だったの、席。で、
武蔵野館で「とらわれて夏」か「バチカンで逢いましょう」上映してるはず。
間に合うほうを観よう、なのでした。

観て良かった


原作

とらわれて


映画を観たかぎり、この小説はとても感動しそうだ。読みたい。




原題 Labor Day(労働者の日)2013年 アメリカ

この原題じゃ、日本では違う邦題にするしか無いわね、
ストーリーには大事なことなんだけど。
労働者の日レイバー・デーについてはWikを→Labor Day Wik


母アデル:ケイト・ウインスレッド・・・やっぱりいい!
息子ヘンリー:ガトリン・グリフィス
男フランク:ジョシュ・ブローリン


なつ



レイバー・デー数日前の夏の日、6年生のヘンリーは、
父と離婚後情緒不安定な母とスーパーに買い出しに行く。
そこで声をかけられた、見知らぬ怪我をした男に頼まれ、
家に連れて帰ることになる。

男は脱獄した殺人犯だが、「殺意は無かった」
「危害は加えない」「すぐに出て行く、少し休ませてくれ」と言い、
乱暴する様子は無かった。
犯罪者をかくまったと言われないよう、
あとで嘘発見機にかけられた時のためにと、
母親をしばらく縛るが、料理を作り、家を修理し、車を直す。

三人の間には、親子、夫婦のような気持ちの交流が芽生えていく。

断片的に映し出される母子の幸せだった過去、
男の身におきた悲しい出来事。
母の寂しさ、男の苦しみが、だんだんわかってくる過程と、
三人の絆ができていく過程の交差も絶妙。


原作がそうなのか、ヘンリーの語りで話が進むので、
ああ、大きくなったヘンリーが、過去を語ってるんだなぁ、とわかり、
それがまた、いいのよ、なんだか。子供目線なのが。


三人でピーチパイを作るシーン、ここ、大好き




いくらでも安っちい恋愛映画になりそうな数々の要素があるのに、
ここまで美しく誠実な、大人の感情を描いた映画にしてくれるとは。
同時に、第二次成長期の子供たちの、官能、複雑な心を、
温かく包んで切なくさせてくれた。

夏の片田舎の自然光を、全身に浴びるような体験。
汗ばむ肌をなでるそよ風を感じ、匂いを感じ、
自分の子供時代の夏を思い出させてくれる。

心も身体も穴の空いた母が、どんどん輝いていく。
その母の変化が嬉しく眩しく、そして寂しくなる息子。

官能的でありながら全然いやらしくない。

監督の人柄だな、作品って、その人がでるもんね。


孤独を抱えた大人、子供、登場人物誰もがいとしい。
嫌なやつが一人も出てこない。(離婚した夫も、再婚した相手も)
いっさい言い訳を言わない男の人柄が素晴らしい。

なにより、大人のおとぎ話にしないで、
現実をきちんと見せてくれたところが一番いい。

音楽は静か。辛いシーン、不遜なシーンではひとつの音だけが流れ、
穏やかなシーンでは、優しいギターのつま弾きが聞こえる。

ああ。。。いいとこいっぱい


原作は知らないけど、映画化、大成功なんじゃないでしょうか。

拍手〜


出演者たちもいろいろ嬉しい。

・ヘンリーの子、「チェンジリング」の子なんだー、変わったね。
・ヘンリー青年期、「ミディアム」でアリソンとブリジットが入れ替わった時に、
 ブリジットが好きな男の子だった!
・ブルック・スミス「羊たちの沈黙」で井戸の中で犬を人質にした女の子ね。
・J,K,シモンズ「LAW & ORDER: 性犯罪特捜班」他 のおっちゃんね。
・11歳くらいでゴスメイクの女の子、ドラマ「メンタリスト」4-22に出てた子
・義兄役は「ムーンライズ・キングダム」に出てた子

そんで、ほんのちょっとだけ、トビー・マクガイア君が!


ジョシュ・ブローリンの若き日役、トム・リピンスキー、
もとから顔がそっくりなんで、すごく自然。


トム






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コメント

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HideQさん

おひさしぶりです♪いつも読ませていただいてます。

信頼してる監督、という言い方、いいですね。
私も同じく、いまいちな邦題と恋愛映画苦手体質をふりきり映画館に行った理由が、監督の名前でした。公開中の映画なので、DVDはまだ発売されてないと思いますが、
いい映画でした。大人の物語と、子供の成長がいいバランスで混ざり合い、観賞後感が爽やかでした。

お久しぶり!

お久しぶりです。
とらわれて夏、は、ジェイソン・ライトマン監督ですね!
最近の監督で最も信頼している監督なので、
これは絶対に観ないといけません。
明日DVD探しに行こうと思いまーす。