「鉄くず拾いの物語」


ロマ(旧ジプシー)民族は保険証が無い。


現在1200万人といわれている、ヨーロッパのロマ民族。
民族?生き方?よくわからないなーと、検索してみたら、
やはり民族のようで、監督が自ら言ってます。
「金髪で青い目だったら医療が受けられたのでは?」と。

定住してても、国民として見なされないから、
社会保障制度から外されてるから、差別されてるから、
正規雇用されないから、鉄くず拾いなどをするしかない。
教育を受けられない。適切な医療が受けられない。

ロマというと、旅しながら、何かを売ったり直したり歌ったりで日銭を稼ぎ、
貧しくても自由な人々。のイメージ。日本人からするとそうだよね。
こんなに苦しい立場にあるとは知らなかった。



あっ!そういえば、何かの映画で、ロマの女の子が、
「ロマの子は奇麗だから、男の子の人気になるから、女の子に嫉妬される」
というようなこと、言っていた。

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☆第63回ベルリン国際映画祭で、本人役ナジフ・ムジチが主演男優賞。
 審査員特別賞、エキュメニカル賞特別賞も受賞。


原題 Epizoda u zivotu beraca zeljeza 2013年
   ボスニア・ヘルツェゴビナ・フランス・スロベニア

出演
セナダ・アリマノビッチ
ナジフ・ムジチ
他、医者二人以外、全員本人が本人を演じる。


監督が、ロマの女性が、保険証がないため手術を拒否された新聞記事に怒り、
本人達を訪ね、9日間で撮影した。



鉄


雪深い街はずれに定住しているロマ、ナジフ。
捨てられた車や機械の解体をし、鉄くずを売って生活していた。
ある日、妻がお腹が痛いといい、町の病院に行くが、
保険証が無いから手術できないと言われる。
・保険証が有れば手術は無料、薬は有料。






大変な病気になり、病院をたらい回しにされ、
命の危険にはらはらする映画かと思ったら、
私達の日常にもある、親が病気でもはしゃぐ子供、親戚の助け合い、
その後の「そしてまた人生は続く」感じの淡々さで終わる。
このあたり、ハリウッド映画のドラマチックな展開を好む作風とは全く違う。
ハリウッドは、たとえ実話でも、できるだけドラマチックにするもんね。

はっきり言って地味〜です。
地味〜なのは、事実を、飾り立てず、事実のままにカメラに映したから。
だからこれでいい。これが真実だから。



ダニス・タノヴィッチ監督来日時インタビュー動画






ボスニアでは、ムスリム、セルビア人、クロアチア人以外は、
憲法上、『その他』の民族だそうです。








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