「歓びを歌にのせて」


スウェーデン「ミレニアム」三部作主演
ミカエル・ニクヴィストが、音楽家を演じた名作。
私はこちらを先に観てました。

この映画について何度かふれてきましたが、
ちゃんとした感想は書いてなかったみたいなので、
大泣きしながら再鑑賞し、泣きながら書きます。


原題 Sa som i himmelen 2004年 スウェーデン

出演
フリーダ・ハルグレン
ヘレン・ヒョホルム
レナート・ヤーケル
ニコラス・ファルク
インゲラ・オールソン
ペア・モアベア

始めの、男の子が枯れ草に楽譜を留めてヴァイオリンを弾くシーン。
なんと、忘れていたが、
大大大好きな曲「ヴィヴァルディのアーモール」
(バイオリン協奏曲イ短調第1楽章)だった!
あ〜嬉しいあ〜観て良かった。

この曲だけで、泣く。




有名な指揮者ダニエルは、
心臓発作で倒れ、休養のため、故郷の村に戻る。

幼い頃、ひどくいじめられる息子を見かねて、
母が引っ越しを決めてから、初めての帰省だった。
廃校を買い取り、静かな生活を送るダニエルに、
牧師が、聖歌隊の指導を頼む。
最初は断ったダニエルだったが、村人の歌声に感動し、
指導を希望する。


歓び


歌を通して、それまでの人生に疑問を感じた人々が、
徐々に自分を解放していく姿に胸を打たれる。

特に、牧師の妻インゲが、長年押し殺していた、
「愛」「生きる喜び」への渇望を、夫に訴える部分と、
「夢がかなったわ」と言ったあとの夫の言葉に、打ちのめされる朝のシーン。

名場面です。

インゲのセリフ一つ一つが、
私が『神ごと』や『宗教理念』に感じていた嘘を言い当て、
代弁者となってくれました。

____________________

夫の暴力に耐えていたガブリエラが、ソロを歌いきった堂々とした姿。

名場面です。

______________________

太っているため、小さいころからいじめられてきた男が、
とうとう苦しみを吐き出す姿と、そこからみんなに広がる温かな空気。

名場面です。

_______________________


ウィーンで再会したダウン症の大人との
「君の夢はかなったの?」・・・・の会話で、
ダニエルが「愛してる」という気持ちをはっきり知るシーン。

名場面です。


名場面だらけです!!!!!






前に観た時はわからなかった、ダニエルの人となり。
考えてることがあんまりわかんないなー、の印象だった。
再見してわかった、ダニエルはたぶん、少し変わった子。
アスペルガー症候群に近い子。だった。
変わり者でヴァイオリンを弾く男の子なんて、
田舎ではいじめの的になってしまうもの。

レナとの、「嫌いな人を嫌いって、どうしてわかる?」
     「好きな人を好きって、どうしてわかる?」

の 会話は、恋をした男女の言葉遊びじゃなく、
ダニエルには本当にわからなかったこと。レナへの恋が初めてなんだと思う。

ラストを書かずにはいられません。*要注意

柔らかな黄金の植物に囲まれ、
小さなダニエルを抱っこする大人のダニエル。

「やっと、見つけたね!居場所を。
やっと夢がかなったね!音楽の。」


そんな、自分への祝福のこのシーンに、至福を覚えました。

ダニエルは、村の人々に「生きる歓び」を目覚めさせ、
羽ばたく機会を与えて天に帰って行く、『天使』だったんだよ。
(天使、宗教的には信じてないけどね)


なんていい映画なんでしょう! (号泣)


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*ヨーロッパの映画を観る前に心しておくこと。

それは、<動物が狩られたり皮剥かれたりのシーン>
そして、<大人のSEXを覗きみる子供のシーン>

この二つがありがちなんだよなーーー・・・そこだけ苦手
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コメント

非公開コメント

Re: No title

きどっちさん
怒濤の「名場面」なんですよー。前に観た時は、牧師夫婦のシーンを強烈に覚えてましたが、
あそこにもここにも、大切なシーンがありました。
私も、がんばって自分をさらけ出すようにしてますが、
それはもう、だーいぶ歳とってからです。まだまだ成熟した大人とは言えませんわ。
ある映画監督が、「〇〇が嫌い と言える人が好きです」と言ってました。
これならはりきって言えるけど(^^!)

この映画は、狭い社会の中で、いろいろ抑えて我慢して生きる、名もない人への愛があります。


No title

これは観たいです!怒涛の「名場面です。」に惹かれましたw 成熟した大人とは、自分をさらけだす・解放できる人だ、ずいぶん昔に河合隼雄の本で読みました。そこしか覚えていませんw 自分をさらけだして解放する、これ私の人生のテーマです。宗教・自己啓発・マインドコントロール・医者には絶対に頼りたくない。NEWびーさんの感想から、この映画の中には自分と似ている仲間がたくさんいるような気がして。