▪️昔、原稿送った出版社からの音沙汰ないまま、そこ潰れたことあり
びーです▪️
「ゴーン・ガール」映画が面白かったので、本を読みました。
すみません、全て書きますので、映画でびっくりしたい方、
読まないでね。ごめんちゃい。
著ギリアン・フリン

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妻も夫も、誰でも一度はいや、二度三度は、
いやいや、10回、20回、うーん、80回、いやぁ 500回?
考えたことがあるよね?あるはず
『夫(妻)、死んでくれないかなぁ』(思い出した、なんでか、「殺さないでね」って言われたことある、夫に)
これを本作では、ストレートに殺しで叶えるんじゃなく、
社会的に制裁を加える形で行うというのが妻の策略。
ぼんやりとじゃなく、こんな仕打ちを私にしたんだから「死」に値する。
とまで考える場合もあるという話し。
私が感じるエイミーへの気持ち
あんた、ヒーローだよ!なにがヒーローかというと、
一度こうと決めたらなにがなんでもやり抜くど根性
綿密な計画の立て方、準備のおこたりなさ
ここが肝心→
ちゃんと、死ぬ覚悟ができていたこと。そして、結果的に保身のためとはいえ、この結婚を続けていく執念信念に敬服。
エイミーといえば「ハートランド物語」の大好きなエイミーちゃん、
「ビッグバン・セオリー」奇人エイミー・ファラファウラーだったけど、
本作のエイミーで、新タイプエイミーが誕生したわね。
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すごく深くて複雑なので、いずれまとめるかもしれないが、
思いつくままとりあえず書く。
まず、エイミーの行いと、それによる結果を流れにする。
「や〜いや〜い、ざまあみろ!お前はこれで罪人になるんだぞぉい」
の、
罠かけの成功。
→ 「ちっ、思ったより順調に進まないなぁ〜」の捜査と世論
→「くそっ!気を抜いた忘れてた、この世はバカと悪人ばかりだった」の強盗騒ぎ
→予想外の金欠状況により、
過去の男を利用するはめに
→夫の「愛してるよ反省してるよ償うよ」にほだされる単純エイミーは、
真綿でくるめるキモい支配男からも逃る。
→「帰ったわ、あなたのインタビューを見て」
「もう一度愛する努力をするのよ」
「あなたが努力すれば、私たち、
完璧な家族になれるわ」
こういったこと通してエイミーが本当に成し遂げたのは、
『甘ちゃんで優柔不断で気まぐれで妻の金に頼る若造を、
忍耐強く用心深い大人の男にした』 こと。
ある意味、子育て(30代だけど)物語と言える。
随所に出てくる、エイミーの疑問で侮蔑で怒りの事柄が、
ひじょーーーーーに納得、同感。
<女が男に好かれるためにするもろもろの演技>の部分ね。
映画で、「女は男の好み合わせて装い、体重を制限する」との独白と一緒に、
男から離れたエイミーが、本来の自分に戻り、
肌の手入れもせず、日に焼けるに任せ、楽なスウェットばかり買い、
チョコバーをバリ食いし、太っていくあたりで描かれているが、
本にはもっと細かく書かれている。
「いい女」と、男がいう場合の本当の意味
イコール<フェラ大好き・・・女はフリ
<安ビールでオーケー・・・女はフリ
<H大好き3Pもアナルもオーケー・・・女はフリ
<いいのよあなたの好きなようにして・・・女はフリ
<スポーツ観戦に喜んで付き合う・・・女はフリ
などなど、要するに都合のいい女=いい女
エイミーは考える。『彼、いい男よね』と女がいうような、
*女の好みに合わせて行動を変える男たちが増えること*な日は来ない。
それどころか、男に合わせる女が溢れてしまった。女たちはそれで満足なのだろうか?
都合のいい女のふりして、男を操り生き抜いてきたエイミーですけれどね。
生まれ育った愛するNYから、事前に相談もなしに
田舎に引っ越しさせられた、エイミーの憎しみはものすごーーーーくわかる。
映画でも「 NYが全世界よ」と言っていた。
あたしには、ここだけで、夫は重罪

(しかも、この夫、妻の財産を
借りての引っ越しだかんね)
私も数年前、ソウルタウンと思っている吉祥寺から、結婚で引っ越しになり、
最初のころほぼ毎日泣いていたよ。「魂置いていかなきゃいけないかしら?」よね。
エイミーの、親への憎悪も理解できる。
表には出さないところが、偉いんだかずるいんだか。ずるいかな?
この親、なんか気持ち悪いんだよね。人柄というものが見えてこない。
「いい人」仮面を被り、それに疑問をもったことがないようにも思える。
または、非常に感性が鈍いのかも。
小説の夫のだめだめさは、今思えば、
ベンアフのなんだかはっきりしない演技で正解だったようです。
つうことは名演技??
世間の皆様がやっていることの極端な形がこの小説なのです。
私の知人の実話を申すと、
・
「離婚なんかしない、家計やりくりして生命保険払ってるのに、
離婚したら、再婚した女が死亡保険金受け取るから」(なるほど、そういう考え方もあるんだ!)
・
「夫をどれだけ嫌いか、
いつか娘に読ませるために日記に書いている」(あなたが思っているパパとのギャップを知らせてあげます、ってわけね)
・
「夫には手紙を書くの、口きかなくてすむから」ぎゃははは
・
「同じ場所に出かける時でも、夫と同じ車には乗らない、
一緒に死にたくないから」すべてご本人がおっしゃってたわ。それでも家庭を維持するの。ほほほ
夫も同じレベルで自分を殺してるのかなー
エイミーも言うもんね
「それが結婚よ!」そ〜っとそ〜っと 魂、殺しあうのが結婚
あと、あれだな、『人は、相手が望むように演技する』
という、社会の中で生きるために必要なこと、について考えさせられた。
この小説に一番感心したのが、
妻と夫に起こる出来事と心情を、二つに分けた構成にしてあること。
これは、私には、なんべんでも言ってること
*男と女は絶対にわかりあえない*を表現しているように思えるから。
このタイプの小説は好きで、「コレクター」も囚われた女性の細かい心理が、
彼女側から書かれてて良かったし、他にもいくつかある。
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こーんな、夫には絶対読ませたくない小説を書いた女性は、
夫への謝辞をのべています。
なんだ、仲良しなのか。残念
それとも・・・・・・・?

★追記
そうそう、
エイミーがテレビ見てて、CMが掃除の洗剤とタンポンばかりなもんで、
「掃除と出血掃除と出血 女がするのは掃除と出血だけか」と思う。
掃除や料理など、家事についてのCMは、まさに、女はこれやってろ!
これうまくやれるのが女、仕事に邁進なんて女のできそこない、
が社会の本音だと思う私。
しかし、出血についてはもっともっともっと
陽の目にさらさなければいけないとイラつく。
何十年も出血しながら生きてる女は女というだけで男の百万倍価値がある。
そこをもっとドラマ、小説、映画、アート、で表に出せ!
と思っている。
★また追記
エイミーの母親が数回流産、死産した。
死んだ子たちは全員に「ホープ」と名付けた。
ホープたちの命日に偲びたがる母親の邪魔をするエイミー。
わかる、私以外の子のことを考えるなんて許せない!っすよ。
だからきょうだいは敵同士なのよ。
母親の子宮をだめにして生き延びたエイミー
「私一人!一人!」の文章に、身が震える喜び、悦楽を覚えた。
このような生まれ方をしたら、誰だって自分は特別な存在だと思うさ。
あたしもそうとういやな性格の人間だな