「僕がいない場所」



これまで二作しか見てないけど、とても好きになったポーランドの監督、
ドロタ・ケンジェジャフスカDorota Kedzierzawska
(何回練習しても言えない)監督の作品。



原題 JESTEM 2005年 ポーランド

監督 ドロタ・ケンジェジャフスカ

出演
ピョトル・ヤギェルスキ
アグニェシカ・ナゴジツカ
バジア・シュカルバ

エディタ・ユゴフスカ
パヴェウ・ヴィルチャック

ドロタ監督は、出演する子供たちは自分で探す。
大人も子供もプロはほとんど使わない。

素晴らしい子供達


僕がいない場所



ポーランドの警察署 子供が名前を聞かれている


国立孤児院に暮らすクンデルは、詩が好き。
孤児院に馴染めず、脱走してママの住む家に帰る。
しかし母親は、男なしでは生きられない女で、
息子を邪魔にする。

あてもなく放浪するクンデルがひと時の宿にしたのは、川辺に放置された船。
空き缶を金に換えてなんとか生活する。

川岸の家に住むクレツズは、クンデルに興味をもち、船に出入りするようになる。
美しい姉に比べて父親にもブサイクと言われるクレツズは、
酒で悲しさを紛らわしていた。

二人は少しずつ心を通わせるが、ママへの恋しさが募ったクンデルは、
再び家に戻ってみるが、今度はもう二度と来ないでと言われてしまう。

絶望し自殺しようとするクンデル。









男の方が子供より大事ってぇ母親がなんぼでもいることは、
男が子供を殴っても止めずに、
死なせる事件が続くことでもよーくわかる。

そんな母親でも慕ってしまう子供の哀れさよ。。。。。

この映画、親に疎まれた子供が浮浪児となり、
自分の力だけで生きていく健気な映画かと思って見ていたら、


なんと!

それはそれは恐ろしい恐ろしい、女心の映画
だったんですねぇ〜

ぶるっ・・・・・ (゜Д゜)!!!


美しい姉のことよ。12歳くらいでしょうかねぇ? あの子は

浮浪児に気がついて、その浮浪児が自分に見とれていることに気がついてて、
それは当然のことで、『誰もが私に振り返り、誰もが夢中になるのよ』
と自負して生きてきたあの子にとって、
手の届かない美少女である自分にこがれているだけなら、
浮浪児がなにしてようと見て見ぬふりをしてあげる。
だって私のシモベだもの、あの子も。ってな。

ところが、よりによって、ブッサイクな妹といい仲になりやがって!
あんたまじ!?許せないわ! 通報してやる。
妹の幸せなんてぶち壊してやる!ってなもんよね。

ああ こわ。。。。。。。   こええよー


ドロタ監督って、
子供の愛おしい部分と憎たらしい部分を、ちゃんと両方描くんだよなー。
「明日の空の向こうに」でも、にいちゃんに隠れてチョコを独り占めしたり、
タバコ吸ったり、大人をおだてたり、そういうところも入れてくれてた。

_________________


「名前はなんだ?」

「僕は・・・・・・・   僕だ」

誰も愛してくれないなら名前なんて意味がない

だから、名前なんて言わない もう名前はいらない
うん、そうだよね     

胸が痛い


また、「明日の空の向こうに」のあの子たちに会いたくなった。



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「マーターズ」




か・い・か・ん。。。。。。。。。。

か・た・る・し・す、、、、、、、、、、、、

ものすごい解放感と爽やかさ

なにこれ?
すぐにもう一回再生したよ。


そういえば、今はなき、ホラー専門か?!だったシアターN渋谷で、
チラシを見た時、かなり心踊ったもんだ。思い出した。


これね  美しーーーー

チラシ




なんで見なかったんだろう?レイトショーのみだったのかなー?
と思ったら、やっぱりそうだった。



原題 MARTYRS 2007年 フランス/カナダ

監督 パスカル・ロジェ

出演
モルジャーナ・アラウィ(アンナ)
ミレーヌ・ジャンパノイ(リュシー)
エリカ・スコット(アンナ子供時代)
ジェシー・ファム(リュシー子供時代)
イザベル・シャス (幻覚の)
エミリー・ミスクジャン(金属目隠しの)


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女の子がどこかから全身傷だらけで逃げ出す。
施設に保護されたその子リュシーは、
廃墟で排泄用の穴の開けられた椅子に座らされ鎖で繋がれ、
拷問を受けていた様子。
施設ではアンナというひとりの少女と仲良くなる。

ある家庭。兄と取っ組み合う妹。
よくある家庭の光景。和やかな朝食。

ドアベルが鳴り、応対に出た父親がライフルで吹き飛ばされる。
家に入ってきたのは、若い女性。
彼女は母親を殺し、息子に、「親の正体を知ってる?」と聞く。
一家を撃った女性は、子供の頃から見続けていた幻覚に、
「(復習は)終わったわ」と告げ、車で待つ友人にも、電話をかける。

撃った女性はリュシー 友達はアンナ








最初のシーンで思ったのは、
あれ?この子西欧人にしては足の形と長さがアジア人みたい。
ほんでどうやらアジア系の女優が成人後を演じるから、
この子もアジア系なんだな、とわかった。

ミレーヌ・ジャンパノイ、フランスと中国の血。
出演作今までに見てるはずなんだけど、印象に残ってなかった。
顔立ちは完全にアジアなのに、瞳だけ薄くてステキ。でも
やっぱり足はアジアだったわ。



この映画のなにが素晴らしいって、
特殊メイクよ!特殊メイク!
特殊メイク ブノワ・レスタン!すげえ
弟子入りしたい!!!!


金属目隠しの子の身体のメイク、
最初、薄いシリコンのボディウエアにメイクしてるのかな?
それとも、メッシュ状のボディウエアにメイクしてるのかな?
で、アップのシーンだけ素肌にメイクしてるのかな?
と、じっくり見たが、素肌っぽくて、
お風呂に浸かっても取れないし、
アップになってもすごい皮膚感だし、
す、スゲェェェェェェ!!!!!の

アンナが拷問でモウロウとしてからのメイクも、スンバラシイ!


アンナ役女優、途中までは大して興味湧かなかったけど、
こうなってからの顔の演技が上手いわー。
向こうの世界に行っちゃった目つきが最高よ。
皮はぎされてる時の表情も最高!あそこで悲鳴をあげさせない監督の演技指導グレート!
あの透明バスタブ?に浮かんでる最後のシーンは、
私には、天使の羽が見えるくらいに美しく神々しかった。

美術品だね、あれは


ケイティ・ペリーのRiseにある、
『🎵 I will transform.』 のようだな、と思った。

いや、なにも意識を超越させるためには痛いめにあわないと、
って意味じゃないよ。この映画はその意味だけどね。
現実には、何か苦しい出来事に直面した時の人が、
苦しみを乗り越えた先に生まれ変わって羽ばたく、
みたいなことね。


アンナはまだ生きてる 生きてて「マーターズ(殉教者)」じゃなくて
「マーターズ(証人)」になってる。何の証人か?
奴らの犯行の証人としてか?命の神秘の証人か?

奴らの親玉に最後に伝えた言葉は謎のままですが、
フランス語がわかる人なら、口の動きで見当つくのかなー?
まあ、私にはそれはどうでもいいや。

親玉のセリフ「疑いなさい」ってえのは、死後の世界とかそういうこと?
これもあたしゃどうでもいいや。自殺の謎もどうでもいい。
この映画で断然重要なのは、私にとってビジュアルだもん。

があああああっつ (。Д゚; 三 ;゚Д゚)

好きすぎてなにをどう説明していいかわかんなくなるよお!
「mother!」の複雑さとはまた別の複雑さ。もう一回書くかも。


一つの疑問として、
なんで一家殺害の後にアンナとリュシーはあの家にとどまったかですが、
リュシーが監禁拷問されてたのは15年も前だし、
トラウマ抱えて記憶もあいまいな自分の言うことなんか、誰も信じてくれないだろうし、
幻覚見てること幻覚に襲われてるはずなこと、でも本当は自分で自分を傷つけてることなんか、
アンナ以外に誰も知らないし知られたくないし、
長年の恨みを晴らした後にも蘇る恐怖に、もう、
アンナが迎えに来てくれるのを待つ事しか思い浮かばなかったはず。

んで、アンナはアンナで、愛する友達(恋する)が大変な事してしまったのに動転し、
最初は通報するつもりだったのに、とにかくリュシーを落ち着かせたくて、
時間がたってしまった。

それから、死体を隠すことに対しては、隠すことへの疑問より、
(狼狽えた人は、おかしな行動に出るもんでしょうけど)
一回バスルームに持ってく疑問
とりあえず一箇所に集めたかったのかな?
埋めるつもりなら二度手間なのにね。
ここだけ、変えて欲しかったなー

あ、あと、排泄の穴あき椅子に座らせるのに、パンツ履いたまんま、ってダメじゃん。
脱がせないとな。


☆アンナについて感じたこと。それは、
「この子は、弱っている者、かわいそうな者のお世話をするのが好き」
な子なんだな、ということ。看護師さん気質なのかもしれないし、
もしかしたら、傷ついた者の世話=自分が上に立てる
支配者の快感として味わいたい子なのかも。


****施設にいたアンナが、成人後ママに電話をしているので、
孤児ではなく親の事情で預けられていたか、養子にもらわれたか、
どっちかなんだろうなー


あの、17年間も女子供をさらって、拷問の限りを尽くしてきた金持ち集団、
世界のどこかにいそうだ。ただのフィクションとは思えないな。



監督の作品で、私の好きな「トールマン」もそうだったけど、
普通のホラー系映画とは違うんだよね。着地点がホラーの域を超えている。
トールマンに関してのインタビューを読むと、
ちゃんとFBIに助言してもらい、全身全霊でストーリーを練り上げた。そうです。
マーターズに関するインタビューは見つからないけど、
トールマン同様全身全霊で挑んだ気概を感じます。

この監督、好きだ



*殺される息子役が、グザヴィエだった。まだ監督として有名になる前みたいね。
私はグザヴィエ監督の作品が全部生理的に大嫌いなのです。
世間の高評価が全くわかりません。



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ディオールのCMのミレーヌ・ジャンパノイ
こういう、どこの国の人かわからない美貌って、
わからなさって、人を惹きつけるよね。






この映画をみてこの曲を思い出す私の感覚はなんだ?










「手紙は憶えている」



すげえ! すげええええ

ものすごく面白かった!!!


これ、オリジナル脚本なんだー、すごい脚本!!!


原題 REMEMBER 2015年 カナダ/ドイツ

監督 アトム・エゴヤン
脚本 ベンジャミン・オーガスト

出演
クリストファー・プラマー/マーティン・ランドー

ブルーノ・ガンツ
ユルゲン・プロフノウ
ハインツ・リーフェン
ディーン・ノリス

ヘンリー・ツェーニー



Class Rank




老人ホームに住むゼヴは、目覚めると妻の姿が見えずにうろたえる。

ゼヴは認知症。
妻は一週間前に亡くなり、ユダヤ教では今日は喪が明ける日だった。
ホームの友人マックスがささやく。
「約束を覚えてるか?忘れても手紙に書いておいたから、
それを読めばわかる」

マックスの手紙には、ゼヴがこれから取るべき行動が書かれていた。

こっそりホームを抜け出したゼヴは、一人、クリーヴランド行きの列車に乗る。
手紙に書かれた人物たち、アウシュヴィッツで家族を殺した元ナチスを訪ねるために。










内容を知らずに見たから、
このおじいさんが誰をなぜ訪ねるのか、純粋に映像だけで知りました。
最初から引き込まれ、緊張が続くまま最後まで見ました。

ユダヤ人が,収容所でナチ党員に家族を殺され、
妻が亡き後、もう自分はどうなっても良いからと、
その復讐に余生をかける。

そんな物語として見ていたのに、

わわわわわ・・・・・ そうか、なんてうまい展開なんだ。
と、うなってしまう真実。

認知症の老人が、危なっかしくも敵を探して旅をする。
そんなもんじゃなかった奥深さ。

復讐とはこのようにするものよのお


ナチ関係の映画は数々作られ続けていますが、
これは異色の傑作です。


見て!


☆タホのホリデー・インのスタッフ役で、
カナダドラマ「リスナー 心を読む青い瞳」ナタリー・クリルが💛




2017年上半期良かった映画



引っ越しのあれこれに翻弄された2017年前半

映画館にもあまり行ってないけど、一応整理します。


劇場鑑賞作品で好きな映画

ストロングマン

わたしは、ダニエル・ブレイク

ザ・コンサルタント

映画館じゃ無くて飛行機の中だったけど、今劇場公開されてるからここに入れちゃう。

ムーンライト



一番記憶に残ってて、何回も見たいのはこれ!

世界でいちばんのイチゴミルクのつくり方




ケーブルテレビ鑑賞で良かった映画

ザ・ギフト

或る終焉

これが私の人生設計

ゲティン' スクエア

ハッピーボイス・キラー

海賊じいちゃんの贈りもの

1001グラム ハカリしれない愛のこと

ミッシング・サン

リチャードの秘密

砂上の法廷

ウェインズ・ワールド

ウェインズ・ワールド2



ウェインズ・ワールド/ウェインズ・ワールド2は、
ちょっとした宝箱入り映画ですわ。









「ゲティン' スクエア」





うわぁ〜、面白い映画を発掘してくれましたぁ

ザ・シネマHP



原題 Gettin' Square 2003年 オーストラリア 未公開 DVD未発売

*原題は「堅気になる」「恨みを晴らす」の意味だそうです。


主演、サム・ワーシントン
大好きなサム・ワーシントンは。この人が悪いことするはずない、
と思わせる好みのお顔。

ストーリーの前に、めちゃヘンテコだった登場人物の紹介。

サム演じるバリーは、悪徳刑事の陰謀で殺人罪で服役。
母親が死んだんで仮釈放に。←とてもサムらしい凛とした姿
刑務所で世話してくれたのがヤク中のジョニー(デビッド・ウェナム)。
こいつがもう、変な髪型 変な短パン 常にビーサン 常に吹き出物
変な歩き方に変な話し方、誰がどう見てもヤク中の風貌。
この役者、「ロード・オブ・ザ・リング」「ヴァン・ヘルシング」「300」
などに出演、私が見たのは、「ああ、結婚生活」「オレンジと太陽」。
なのに、他の映画での役柄が嘘みたいに、ジョニー役にドンピシャ!


デヴィッドボーナム



レストラン経営のダイエットマニアおやじ(ティモシー・スポール)
の妻マリオン(ヘレン・トムソン)、いいです!
の料理が下手な部下(リチャード・カーター)、強面でボケ役です。
のえーごが微妙な部下(ミッチェル・ブテル)、コマネズミのようにせわしない。

バリーの弟(ルーク・ペグラー)
バリー達の友達で保護観察官(フレイヤ・スタッフォード)


大好きな「ラヴド・ワンズ」のいかれたとおちゃん役だった
ジョン・ブランプトンは仮釈放の審査の場で、
何を学びました?と聞かれ、
「犯行現場には早めに到着するとか被害者には礼儀正しくするとか
それが無理なら銀行強盗はするなってこと」ときた。



Gettin Square




詳しくは、今 引っ越し最中で
パソコン使えないからまた後で書くわ。



こーんなオサレでクールで爽快で笑える映画を作った
ジョナサン・テプリツキー監督、
「レイルウェイ 運命の旅路」も監督したのね。
これは見ない。


「Burning Man 」(2011) これは良さそう。見たい。




__________________________

音楽がカッコ良かったんで、全部探してみた。

「Madder」 Groove Armada




「Wake up and make love with me」Ian Dury




「(I'm) Stranded 」The Saints




「Autumn Shade」The Vines



Machine Gun Fellatio
「Dirty old man」が探せなかったけど
「All Of Them Ladies」



「Mard Love」が探せなかった、Vika and Linda(Kelly)
「Buckle Bunny Bride」が探せなかった、Doug Mansfield & The Dust Devils


「 Into my arms」Nick Cave & the Bad Seeds




「Being Followed」Rocket Science




「 We come 1」Faithless




「Easy」Groove Armada




「Take It Slow」Machine Gun Fellatio





保存しといてもう一回見る


「ハッピーボイス・キラー」


◼︎私のくしゃみは「はぁ〜っうっふん!」らしく、英語だと
How often と聞こえるらしい


あらまぁ、可愛いイカれ映画ですことぉ〜 
あたくしの好みですわぁ〜


原題 THE VOICES 2014年 アメリカ

「ペルセポリス」のマルジャン・サトラピ監督だったのね!

出演
ライアン・レイノルズ
ジェマ・アータートン
アナ・ケンドリック リサ
ジャッキー・ウィーヴァー
エラ・スミス
スタンリー・タウンゼント
アディ・シャンカル
サム・スプルエル
ヴァレリー・コッホ
ポール・ブライトウェル
ガリー・マクグラス


ペルセポリスの


アメリカ 田舎町ミルトン
犬と猫と暮らしているジェリーは、
工場の製造部門で働きながら、
定期的に精神科医と面談し、薬を処方されている。
工場経理部の英国人フィオナに恋するが、
彼女はデートをすっぽかす。
雨に濡れたフィオナを車で送ることになるが、
運命のいたずらか、彼女を殺してあげることに・・・・・






ライアン・レイノルズ
「TED」にちょい役で出てた時、この人ってなんか変な面白さがある。
と思ったものです。真面目な顔してるのにどこかが可笑しい。

ジェマは、2012年の「ビサンチウム」に比べ、
目を疑うくらいに豊満なカービィボディになってる。
もしかして出産した?くらいなんだけどどうなんだろ?


工場やジェリーの家、作業服、可愛いです。
犬、いい味です。
猫、丁度いい意地悪顔です。

あんまり面白いんで、一度に見るのが勿体無いと思い、
途中で家事を片付けた。

精神業患者が薬の副作用で、
ぼーっとしたり生気を失ったりってのも見聞きしたし、
薬飲まないで幻覚と一緒に生きる方が、
本人には生きやすい場合もあると見聞きしたし、
その辺は脚本家がクライムドラマを手がけてきた人で、
詳しくリサーチしてたらしいから、とても納得いきます。

カラフルポップなビョーキ殺人映画

「ラヴド・ワンズ」が好きな人は絶対好きなはず。
おすすめおすすめ (^∀^*)

___________________


うわぁ〜 びっくりした!
ライアンが猫や犬の声もやってたなんて。すげえ








「ミッシング・サン」




原題 MEADOWLAND 2015年 アメリカ 未公開

meadowは牧草地だから、牧草地は、象のいたあの空間のことかな?美しいタイトルだなー。
と思ったが、本当のことはわかんない。

監督 リード・モラーノ 

出演
オリヴィア・ワイルド
ルーク・ウィルソン
ジョヴァンニ・リビシ
エリザベス・モス
ケヴィン・コリガン
タイ・シンプキンス
ジョン・レグイザモ


リード・モラーノ 


両親と一人息子が車で旅行に出かける。
途中、ガソリンスタンドで息子はトイレに入る。
なかなか出てこない息子。

息子は消えた。

一年後、妻も夫も息子の無事を信じているが、
子供を狙った犯罪の容疑者がいると警察に言われる。
妻は容疑者の写真を見る気はない。
息子とは無関係だと信じているから。

妻はある日、教えている小学校で見かけた、
発達障害の男の子が気になり始める。






子供が行方不明になり、誘拐か事故か?犯人は?
のクライムサスペンスではありません。
子供を突然失ってしまった親の苦悶を表現した映画です。

とても好きですこういう描き方。饒舌じゃない語り方。

犯人探しなら、ドラマでいくらでも見られる。
そっちの方は一話完結のCSIシリーズやクリミナル・マインドで充分。
で、クライムドラマでいつも思っていたのは、
被害者の家族、こんなにすぐ警察に話できる?
もっと打ちのめされてうろたえて病気になっちゃって、
話なんかできないんじゃないの? だったので、
被害者家族の苦悩に焦点を当ててくれてありがとう、という感じ。

母親が、発達障害らしき子供に興味を持ち、親に近づき、
連れ出したあの行動。
あれは、人に疎まれ理解されないあの子に、
他の子供たちには無い純粋さ、素直さを見たんだと思う。
自分の息子を心の目で見ていたものを、あの子に反映していたんだと思う。
あの子の父親とヤったのは、自分のことを何も知らない人間だったから。
あんな苦しみを共有している夫とは、セックスなんて絶対にできない。



見た後に、あの子がどんな目にあったか考えた。
世界中で起きている、
子供を拷問して強姦して殺すのが無上の喜びな男の犯罪。
あの子は、犯人に前から目をつけられていて、一瞬で盗まれた。
犯人は、きっとすぐにあの子の首の骨を折って殺してから車に乗せ、
家に帰ってから動画を撮りながら何度も死姦したんだろう。

「あの子は生きてる」の親の望みのなんと悲しいこと

そして、父親はなんとか日常をこなしていけるかもしれないが、
母親は、あの男の種を宿してしまい、家を出て遠くの街に越し、
一人で産んで育てるのだろう。


オリヴィア・ワイルドの、役作りでダイエットしたのか、
げっそりした顔から滲み出る苦しみがすごい。
怖いくらいの、悲しみからくる狂気に近いものが出ています。
あの日息子が食べこぼしたクッキーのことを思い出して、
深夜に車のシートを探り、それを食べるシーン、すごい!
息子をもう一度自分の内部に取り込もうとする、一体になろうとする、
産む性である女の肉体がさせた行動。最高の母親心理のシーン。


ラストの、あの象、なんて美しくなんて穏やかな素晴らしいシーン・・・・
いい映画・・・・・・・・・・・・・ 本当に



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子供を失った親の映画で忘れられない映画は、
「ラビット・ホール」「ブローン・アパート」

エンドロールの最後に、監督の父親が亡くなったらしく、
父に捧げると書いてありました。