「特捜部Q 自撮りする女たち」
デンマークの作家 ユッシ エーズラ オールスンの、
「特捜部Q」シリーズは、全作読みました。
・檻の中の女
・キジ殺し
・Pからのメッセージ
・カルテ番号64
・知りすぎたマルコ
・吊された少女
全部、悲惨・残酷・凄惨などの言葉がよく似合う、
私好みの事件が出てきますが、特捜部のメンバーの描写はユーモラスなので、
二面を楽しむという作品になってます。
映画化されたのは、
檻の中の女/キジ殺し/Pからのメッセージ
全部見ました。
それぞれ面白かったです。特に、「Pからのメッセージ」は、
好きな俳優ポール・スヴェーレ・ハーゲンが出てて、
ものすご歪んだ役で、すごく良かった。

「自撮りする女たち」は、身内の事情が多かったです。
特捜部を率いるカールの助手、ローセの過去が明かされるんですが、
こちとら事件の真相を早く知りたいもんだから、ローセの部分がまどろっこしくて、
危うくすっ飛ばしそうになりましたよ。ローセの過去・・・
でもね、私にはそこまで悲惨に思えませんでした。
だって言葉の暴力だけなんだ。命の危険を感じるような体罰はない。
もちろん、言葉の暴力が精神を崩壊させる威力があるのはわかるけど、
これまでの作品の、事件の背景が物凄くおとろしいのに比べて、
ローセ。。。。 これは、作者のローセへの愛情がそうさせた気がする。
あと、今までの作品は、事件関係者に必ず一人は、
かわいそうな人物が出てきて、そこに感情が揺さぶられたんだけど、
この作品では、私が味方したくなるような人は、一人もいませんでした。
他の作品と同じく、
読み始めたら、徹夜してでも読み終えたくなる本なのは変わりませんけどね。
このシリーズで一番好きなのは、うーん
「カルテ番号64」かなー
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